「ロングテール(long tail)」とは息の長い商品販売戦略

ネットビジネスで使われる面白い用語を紹介しましょう。それは「ロングテール(long tail)」です。「テール(tail)」とは「尻尾(しっぽ)」の意味ですね。

簡単にいえば、

少数しか売れない商品でもネット通販では扱えるため、その部分の売上も「累積」すると馬鹿にできない

といったときに使います。

 

本やCDなど、膨大なタイトルの商品が売られ、追加されている場合、横軸に売れている順で左端から右にタイトルを並べ、縦軸には販売数を表示するといった「グラフ」を頭に思い描いてみてください。

すると横軸の左端に、よく売れているけど全体の数パーセント程度のベストセラー商品がピークとしてあり、販売数は右肩下がりで急激に減って、あまり売れないものが、横軸の右に延々と続いていきます。

 

この、あまり売れない(ほとんど売れない)商品群が長く続いている右に伸びたグラフを「長い尻尾」に例えて「ロングテール」と呼んだわけです。

この部分は以前なら「死に筋商品」とさえ言われていたものです。

◆ ロングテール理論 ? @IT情報マネジメント用語事典

 

店舗でモノを売る場合、限りある陳列スペースには売れる商品を並べるため、「ロングテール」部分は仕入れられることもなく、店頭に並ばない(並ばなくなった)商品群でした。

ところが店頭在庫がなく物流コストも抑えられるネット通販の場合、あまり売れていない商品でも、データベースの中に登録をしておいて、検索や推奨品として自動表示するカラクリで売ることができるのです。

 

販売数が少なくても、累積すれば大きな売上となる「ロングテール」部分は、在庫のための倉庫さえ必要ない音楽などのデジタルデータのダウンロード販売では最大に生かすことができます。

こうして「ロングテール」は1曲単位で音楽を販売できるアップル社の「iTunes Store」や、過去の書籍やCDなど膨大なタイトルを扱える「アマゾン」のビジネスを説明する言葉として使われているのです。

 

「なにしろパソコン」では記事内に Amazon や 楽天 が販売する商品へのリンクや画像を掲載することがあり、そのアフィリエイトリンクを経由して商品の購入があったときに販売元から収入を得る場合があります。

記事の情報は公開時あるいは更新時のもので、最新情報はリンク先など情報元の公式ページでご確認ください。

スポンサーリンク

ご意見&コメント

パソコン用語解説」をご利用いただき、ありがとうございます。

「参考になった」「ちょっと違うかも?」というときは TwitterFacebookページを使ってご感想やコメントをいただけると嬉しいです!励みにもなりますし、必要に応じて情報の追加や修正もしてまいります。

 

同じカテゴリー「マーケティング」の用語解説

関連した記事を検索

パソコントラブルQ&A」「パソコン用語解説」では関連Q&Aや用語解説を豊富に掲載中です。検索してみてください!

五十音順」インデックス

別サイトで「パソコン用語集」も公開しています。

過去の用語解説 (722 件)

編集長のプロフィール

編集長

:パソコン生活応援アドバイザー。「なにしろパソコン.com」サイト運営、メルマガ編集、セミナー講師からコラム・書籍執筆まで実績豊富!

「パソコン用語解説」では厳密さよりも、分かりやすさ、覚えやすさを優先しています。そのため強引なたとえを使ったり、編集長独自の見解も交えておりますのでご了承ください。解説の中でパソコンの設定や操作法を紹介していますが、お使いのバージョンなど環境によって違う場合があります。

また、本サイトを参考にしたパソコン設定、サイト閲覧、紹介したソフトウエアや機器の購入&使用、そしてトラブル対応やインターネット活用は『利用者の責任』でお願いします(免責事項)。