書店でネット系の棚に寄ったら「はじめよう!ドロップシッピング」などのタイトルで「ドロップシッピング(Drop-shipping)」を紹介する書籍が一気に増えていたので驚きました。
追記(2012/3/6)
最近、「ドロップシッピング」で確実に儲かると誘い、契約金をだまし取る悪質な詐欺の容疑で逮捕者が出ました。
◆ ドロップシッピング商法で初摘発 詐欺容疑で実質的経営者を逮捕 - SankeiBiz
そんなこともあり、5年前に紹介した「ドロップシッピング」の用語解説を掲載しました。
とにかく「ドロップシッピング」に限らず「確実に儲かるから初期費用を出して」といった甘い話には乗らないことが肝要です。
この言葉自体は、昨年(2006年)後半あたりから耳にするようになっていたのですが、関連本の数からも急に注目度が上がってきています。
間違いやすいのですが、用語の最後の部分は「ショッピング」ではなく「シッピング」です。
「シッピング(shipping)」とは「発送」「出荷」の意味で、「drop−shipping」には「直送」といった意味があります。
つまり「ドロップシッピング」とは、ネットショップの運用方式の一形態で、
商品の値決めや販売はネット上の自分のお店でおこない、受注したら専門の仕入サイトに発注して、買い手に直接、商品を発送させることで、在庫なしで発送の手間がない
ということで注目されている販売方式です。
似たような用語で「アフィリエイト」という仕組みがあります。
簡単にいえば自分のブログやホームページにアクセスしてきた人に契約したネットショップを紹介して、その人が、そのお店で商品を買ったら売上の数%が手数料としてもらえる、というカラクリです。
この「アフィリエイト」では、しっかりとしたショップと契約して、普通に紹介していればトラブルはほとんどありませんが、紹介手数料は売上の1〜3%程度なので収入は「お小遣い程度」なのが大半です。
一方で「ドロップシッピング」では、自分で価格を設定できるので売れた場合の利益幅は大きくなります。
そのかわり「ドロップシッピング」では商品に関するお問い合わせ対応から、売上処理、返品処理などはきちんと必要で、在庫管理と発送業務がないこと以外、通常のネットショップと同じです。
ネットショップの運用知識や実務能力がなければ、手軽に確実に儲かるような仕組みではないことだけは確かです。
「ドロップシッピング」で検索すると、あまりにも「ノーリスク」を強調するサイトがありますが事実とは違います。
自分の紹介で商品を売る以上、「ノーリスク」ではありません。商品に対するクレームなどにも対応しなければなりません。
とにかく、そういう販売形態のネットショップもある、ということだけ知っておけば十分でしょう。
「なにしろパソコン」では記事内に Amazon や 楽天 が販売する商品へのリンクや画像を掲載することがあり、そのアフィリエイトリンクを経由して商品の購入があったときに販売元から広告収入を得る場合があります。
記事の情報は公開時あるいは更新時のもので、最新情報はリンク先など情報元の公式ページでご確認ください。