Excel で「フラッシュフィル」とは、入力済みデータを使って規則的に一部データを抽出、複数データを結合、文字列や値を追加削除したデータを参考に、未入力セルに自動的にデータを埋め込む機能です。
たとえば半角スペースで「姓」と「名」に区切られた「姓名」データが複数、縦に並んでいる場合、先頭の「姓名」データを入力したセルの右のセルに「姓」を入力したとします。
この「姓」を入力した先頭セルに対して「フラッシュフィル」を実行することで、先頭から下に並ぶ複数の「姓名」データから自動で「姓」のデータが抽出され、右のセルに埋め込まれます。
この操作後に現れる「フラッシュフィル オプション」で「元に戻す」こともできます。
「フラッシュフィル」は自動的にデータを埋め込む「オートフィル」機能のひとつで、「オートフィルハンドル」で適用範囲を選択したり、「オートフィルオプション」メニューから選択することができます。
「フラッシュフィル」の実行は「ホーム」タブのリボンで「編集」グループの「フィル」ボタンメニューから選択できます。
あるいは「データ」タブのリボンで「データツール」グループ内「フラッシュフィル」ボタンでも実行できます。
さらに「フラッシュフィル」にはショートカットキー「Ctrl + E」も用意されており、覚えているなら最も手早い実行方法でしょう。
「フラッシュフィル」はデータの「抽出」「結合」「追加や削除」に利用できます。先ほど紹介した「姓名」データから「姓」や「名」のデータを一括で抽出したり、
逆に「姓」と「名」のデータを結合して「姓名」データを自動的に出力することもできます。
「住所」データから「都道府県」だけ抽出したり、逆に「都道府県」と「その他」部分を「住所」データとして結合することもできます。
ほかにも「電話番号」データをハイフンを挿入して区切ったり、
ハイフンで区切った特定部分だけ抽出したり、
ほかの符号、たとえばハイフン「-」を括弧「(」に置き換えたりもできます。
規則性のあるデータが揃っていれば便利な機能ですが、その規則性を外れたデータには機能しないので、使うデータには注意が必要です。
ただし、不規則な部分も修正可能であれば「フラッシュフィル」の前に検索置換などで整えることで機能する場合もあります。
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