「インフォデミック」とは、不確かな情報が蔓延して混乱した状態を表現した造語です。インターネットとソーシャルネットワークの普及で誰でも情報発信、拡散できる環境が情報の氾濫を加速しています。
英語では「infodemic」となり「information(インフォメーション:情報)」と「epidemic(エピデミック:伝染性の)」を合わせた造語で、伝染病が爆発的に感染を広げるように噂やデマを含め不確かな情報が溢れることで社会に悪影響を与えます。
同様の意味で「pandemic(パンデミック:世界的流行)」という言葉に「情報」をかぶせて「情報パンデミック」を使うメディアもあります。
拡散されやすい情報は人々の感情(共感や同情、怒りや不安、悲しみなど)をあおるものが多く、悪質なデマだけでなく、よかれと伝えた情報があとで間違いと分かったり、本人が意図しない解釈で一部だけ切り取られたり、少しずつ変化して広がるといったこともあります。
またデマを否定する情報を発信したのに、結果的に元のデマを広めたり、あとから間違いと訂正しても制御不能になることもあります。
特に世間で注目を集める事件や被害の大きな自然災害、疫病の蔓延などが引き起こす情報の氾濫や混乱は、本来すべき対策を遅らせ、間違った行動や別の事件やトラブルを引き起こす可能性もあるのです。
「インフォデミック」状態のときは、いつも以上に
- 嘘やデマはもちろん、軽率な情報発信はしない
- もっともらしい情報でも「鵜呑み」にはしない
- 内容、出所の不確かな情報を反射的に拡散しない
- 写真や画像は容易に加工できることを忘れない
- オフィシャル、オリジナルの情報源を確認する
ことなどが大切です。
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