「USB 3.1」とは「USB」の規格名で、最大データ転送速度が 10Gbps と「USB 3.0」の 5Gbps から倍速が可能な仕様です。一方の「USB Type-C」は「USB 3.1」にも対応した新しい「コネクター」の規格です。
ケーブルの右側が USB Type-C コネクターです。左は Type A。
そもそも「USB(ユー・エス・ビー)」とは「Universal Serial Bus」の略語であり、パソコンや周辺機器、携帯端末と電源アダプターなど、様々な機器の間をつないで、データや電力を供給するための規格です。
様々な機器をつなぎ、データをやり取りするには「技術的な取り決め(=規格)」が必要で、「USB 規格」は 1996年1月に「USB 1.0」が最初で、2016年現在の最新は 2013年8月に決まった「USB 3.1」です。
2000年4月に登場の「2.0」でデータ転送速度は規格上 40倍(12 → 480 Mbit/s)になり、さらに 2008年11月に登場の「3.0」では、データ転送速度は「2.0」の約10倍(480 Mbit/s → 5 Gbit/s)、電力供給も約 1.8倍(500mA → 900mA)と、より速くパワフルな規格になりました。
そして「3.1」では最大のデータ転送速度が「3.0」の倍(10 Gbit/s)まで「規格上は可能」となりました。
◎追記(2018/6/20)
正確には USB の規格を決める団体(USB-IF)が、 最大データ転送速度 10 Gbit/s に対応する規格を「USB 3.1 Gen 2」、「USB 3.0」と同等(5 Gbit/s)の規格を「USB 3.1 Gen 1」と定義しています。
そのため単に「USB 3.1」だけでは最大データ転送速度は分からないので「Gen 1」か「Gen 2」かを確認する必要があります。追加であらためて解説しました。
- 「USB 3.1」の「Gen 1」と「Gen 2」の違いとは?(2018年06月20日)
一方で「USB 3.1」の「USB 規格」とは違って、「USB Type-C」は「コネクター規格」です。挿し込みの形状が上下左右で対称なので上下どちら向きでも挿せるようになり、耐久性も向上しています。
さらに「USB Type-C」を使うと 100W といった大きな電力供給も可能となり、さらに映像出力用にも使えるため、「USB Type-C」ポートがあれば従来の「USB」では電源ケーブルや「HDMI」ケーブルが必要だった機器も一本のケーブルでつなぐことが可能となります。
たとえばアップル社のノートパソコン「MacBook」は、それまで本体にあった電源ポート、ビデオ出力ポート、USB ポートを「USB Type-C(USB-C)」ポートひとつに集約してシンプルな構成にしました。
今後、他のパソコンやスマートフォン、タブレット端末、周辺機器も使い勝手の良さや耐久性からコネクターには「USB Type-C」が採用され、普及していくと予想されます。
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