「デジタルデバイド」とはもはや死語?

「IT(Information Technology:情報技術)」と共に「デジタルデバイド」という言葉が一時期、流行のように新聞やテレビなどで取り上げられていましたが、最近ではあまり聞かなくなりました。

「デバイド(Divide)」は「割る、分ける」、さらには「信条や生き方が違うグループ間に存在する大きな『違い』」といった意味があります。

つまり「デジタルデバイド」とは(インターネットを核とした)情報技術社会が進む中、パソコンや携帯電話などデジタル機器を使える層と使えない層との間には「情報による格差」がある、と心配されたわけです。

 

2004年1月4日の日経新聞の特集に

総務省調査で日本のインターネット利用者(2002年末)は 6,942万人、人口比で54.5%。60-64歳の高齢者で32.8%、障害者のネット利用率も29.2%。デジタルデバイドは死語に近い

と書かれていて、面白いと思う反面、違和感を感じました。

 

多くの人が、毎日のようにネット経由でのサービスを使いはじめると「使えることが当たり前」になってきます。

すると使えない人たちのことなど気にならなくなり、実は騒がれなくなってきた頃が最も「情報による格差」が広がると心配しています。

 

「持っている」のと「使いこなせる」のとは別の話です。

 

もちろん「デジタルデバイド」などという言葉で、大上段から構える必要はありませんが、誰もが簡単に、便利に、新しい情報技術による恩恵を受けられる社会が育っていけばいいですね。

 

追記(2012/2/5)

この解説を書いてから、すでに8年も経過しましたが、本当にデジタルデバイドという言葉は聞かなくなりました。

一方で「情報弱者」という意味の「情弱」といった嫌な言葉を目にすることが増えました。

そんな言葉と比べれば、デジタルデバイドのほうがまだましです。

「パソコントラブルQ&A」や「パソコン用語解説」が、そんなデジタルデバイドをほんの少しでも和らげる一助になりたいと願っています。

 

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