いつのまにか「クラウド」という用語を耳にすることが増えました。新聞や雑誌でも「クラウドサービス」といった言葉を見かけたことがあるかもしれません。
「クラウド」は英語でいえば「cloud」、そして元の意味は「雲」です。
インターネットは世界中のコンピューターが情報通信網(ネットワーク)でつながっており、従来より、その広がりと縦横無尽な状態を表すのに「雲」が使われてきました。
そんな「雲」のようなインターネットを経由して、その先に何台、コンピューターがあるのかなど、詳細を気にしなくてもひとつのサービスとして利用できる環境のこと、そしてそれを利用することを「クラウド・コンピューティング」と呼んでいます。
まさに実態の見えない「雲をつかむような話」ですね。
たとえばグーグルがインターネット経由で提供する各種サービスは、世界中の人が使い続けています。そのため、サービスを提供しているコンピューターが故障しても止めるわけにはいきません。また突如、利用者が急増したときなども柔軟に対応できる必要があります。
そのため、何か所にも分散しながらインターネットでつながった何十台、何百台ものコンピューターによってサービスを提供しています。これによって、何台か故障してもサービスを停止させずに運用でき、大量のデータも安定かつ高速に処理できるのです。
図の出典)サービス内容 – Google Apps for Business
こういったインターネット経由で障害にも強く、急激なアクセス増にも柔軟に対応できるコンピューターとネットワークの仕組みを生かし、データ活用できるサービスが「クラウドサービス」です。
特にインターネットが高速化し、無線接続環境も広がり、パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど情報を送受信できる端末も一気に増えてきたことで利用価値が大きくなっています。
たとえばインターネット接続の環境があれば、いつでもファイルの保存やダウンロードができ、一般公開や共有もできる「オンラインストレージ」は「クラウド」を使った代表的なサービスです。
マイクロソフトのオンラインストレージ「OneDrive」のアイコンも、おもいっきり雲のデザインです。
ネットにつながっていれば、いつでも、どこでも使えるメリットがある反面、アカウント情報の管理など、セキュリティについては十分に気を付けないといけません。
今後もインターネット経由のサービスは、どんどん「クラウド」的な仕組みを取り入れていくことになります。
そのため、利用者は「クラウド」とは意識せずに、様々なサービスを日常的に使うことになるでしょう。
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