電子メールは送信データの盗み読みが可能?

質問インターネット上を伝わる電子メールは、送信の途中で内容を盗み読みができると聞きましたが、本当でしょうか?

回答インターネット上で情報を中継しているコンピュータ(サーバー)の管理者など、その気になれば盗み読みは可能です。本当に大切な情報は電子メールで送らないのが無難です。

前回、クレジットカードの情報をインターネットで送信する場合、

『インターネットでは情報のやり取りを行う際、ネットワーク上で 「情報を伝える中継用のコンピュータ(サーバー)」 を経由するため、途中で情報が 「覗き見」 される可能性があります。』 

というお話をしたところ、それでは電子メールも盗み読みされてしまうのですか?というご質問をいただきました。

簡単にお答えすれば「可能」です。ただし24時間、膨大な電子メールが世界中を飛び交っているため、その中のたった一通である「あなたのメール」をわざわざ抜き出して、盗み読まれる確率はとても低いです。なにしろ、ほとんどの電子メールは盗み読む価値がないものですから。  

しかし、たとえば「16桁の数字を含むメール文面は保存する」といった「ふるい分け(フィルタリング)」をすることで、クレジットカードの番号やパスワードを拾い出そうとしている連中がいるのも確かです。

ですから、以下の点には気を付けてください。

  • プライベートな情報は、相手に限らず、電子メールではできるだけ送らない。特にクレジットカード番号や大切なパスワードなどの情報はメールでは絶対に送らない
      

  • 電子メールの署名に、家族全員の名前を書いたり、住所や電話番号を詳細に書いている方がいますが、お勧めしません。
      
    ※ 引っ越し後の住所など友達に1回だけ送るならまだしも、
      毎回、「署名」で大切な個人情報を送っていると情報が
      漏れる可能性は高くなります。
      

  • 会社のメールシステムでは、業務上の権限を使ってシステム管理人や上司が内容をチェックしている場合もあります。会社のメールでプライベートなことや会社の批判は避けたほうが無難です。
      
    ※ まあ、当たり前といえば、当たり前ですね ^^;

 

 

実は『覗き見』よりも、間違ったアドレスで送ってしまったために
情報が漏れてしまうミスのほうが心配です。重要な内容のメール
を送信する場合、送信前に「宛先」の確認をしっかりしましょう。
  
  ※ プライベートのメールを似たアドレスの人に間違えて
    送ってしまったり、送ってはいけない人のアドレスを
    知らぬ間に「cc」に加えてトラブルになったり、という
    話は結構あります。お気をつけください!

 

 

  
◇◆◇

クレジットカード番号の場合も、暗号化することで安全に送れることをお話しましたが、電子メールも暗号化は可能です。でも「暗号化」して送るということは、受信者が暗号を「解読」する必要があるわけです。

そのために解読に必要な「カギ(物理的なカギではなく、ファイル形式のものです)」を送信者と受信者で交換しておく必要がありますので、一般的な電子メールの交換では面倒で、ほとんど普及していません。

ということで電子メールでは、最悪、「見られても構わない情報」だけを送るのが無難です。そして、それ以上に送信前には「宛先を再度確認」することが大切です。

もう少し、詳しく知りたい方は、以下のページなど参考にしてください。

  電子メールのセキュリティ(IPAセキュリティセンター)
   

記事の情報は公開時あるいは更新時のもので、最新情報はリンク先など情報元の公式ページでご確認ください。

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